2014年7月19日土曜日

「創発をうながす対話術(対話型ファシリテーション)」の実習をしました!


山村づくり講座1年生の前期科目「ファシリテーション入門」の最終回(7月9日)は、明治大学専門職大学院ガバナンス研究科教授/一般社団法人あいあいネット代表理事の長畑誠さんをゲスト講師にお迎えしました。



長畑さんは学生時代から国際協力分野で活動され、NGOスタッフを経て、仲間と独自のNGOを立ち上げて現在に至っています。また2011年から明治大学の専門職大学院で国内外の学生に公共政策(主にNGOの公益的活動)について教えています。

「いりあい・よいあい・まなびあいネットワーク」という長い名前のNGO(現在の一般社団法人の前身)では、日本とインドネシアの森林管理に関わる住民を結んで、伝統的な資源管理の知恵(いりあい)に学び、住民自治のあり方(よりあい)を再構築し、相互研修と現場交流の活動(まなびあい)を続けています。




そうした現場から生まれた「対話型ファシリテーション」が本日のテーマです。



参加メンバーの自己紹介の後、最初はグループワークで「地域でコミュニティの人たちが共同でやっていること」を出し合いました。グループメンバーの経験を出し合うことで様々な切り口や事例が出てきます。これって「まなびあい」の原型ですね。


続いて、本日のキーワードである「パートナーシップづくりのために出来ること」をグループで出し合います。例えば、地域おこし協力隊やボランティアとして山村集落へ住み込んだ時に、どんなことをすれば「地域の人たちと友達になれる=パートナーシップができる」のでしょうか?3チームで検討した結果は、それぞれ違ったアプローチですが共通点も多く見られました。





さていよいよ「創発をうながす対話術(対話型ファシリテーション)」の実習です。これは外部から入ったファシリテーターが一方的に地域の人々へ働きかける技術ではなく、パートナーシップづくりをしながら学び合いの関係づくりをする技法といって良いでしょう。3人グループになって、①「事実質問」のトレーニング、②「相手の話したいことを聴く」トレーニング、③「自分の経験も話す」トレーニング(時間切れでできませんでしたが)、へと進みます。これは繰り返し練習したい基本スキルだと思いました。





最後に(大急ぎで)長畑さんが一般社団あいあいネットの活動として取り組んでいる「西部バリ国立公園と地域コミュニティの共存・協働関係をつくる!」取り組みについてスライドで講義をしていただきました。自然と人間の共存関係が崩れていく現代のさま、管理当局と地域住民の対立から協働へのプロセスなど、日本と共通する課題や取り組みが行われていることが良く分かりました。

長畑先生!ありがとうございました。



山村づくり講座 教員 嵯峨創平