2015年5月19日火曜日

環境生活部の取り組みと生活技術研究所について学ぶ

「地球温暖化」と「木材研究と地場産業支援」について

みなさん、JIRIです。 本日は森林公共政策の4回目、今回は環境生活部環境管理課の北村
直也係長さんと生活技術研究所の長谷川良一部長さんから行政と試験場の取り組みについて
講義を受けました。

 北村さんからは、世界の平均気温は14℃、しかし温室効果ガスが無いと -19℃となってしう。

 温室効果ガスは、水蒸気、二酸化炭素、メタン、一酸化窒素、フロンガスなどがありますが、
二酸化炭素とメタンガスだけでも26.6%を占めています。 しかもその増加が近年スゴイ!

 メタン二酸化炭素25倍の負荷ががある。


 二酸化炭素濃度280ppmであったものが2013年5月9日に400ppmを越えてしまいました。
これはただ事ではない。
 
 世界の平均気温は1880年~2012年までの間で0.85℃上昇、日本の気温上昇も1990年以降急激
   それどころか岐阜市の気温上昇は100年当たり1.67℃上昇しているのです。・・・恐ろしい。
 
 全国でお米の白化、リンゴやミカンの異常など農作物でも影響が広まっている。


 二酸化炭素の排出量は中国が多いように見えるが、一人当たりの排出量を見ると、日本よりも
少なく、最大の消費はアメリカである。


 岐阜県でも平成14年の「地球温暖化防止推進計画」を策定し、その後も様々な施策を出して、
近年は森林・環境税導入による様々な対策がとられ、単に二酸化炭素削減だけではなく、新エネ
ルギー導入や環境教育に力を注いでいる。

 また、J-VERプロジェクトも積極的に取り組んでいる。


 また、企業との森づくりも盛んで、県下各地で岐阜県内外の企業による環境活動や
森づくりが実施されている。


 さて、次ぎに長谷川部長によります岐阜県生活技術研究所の取り組み紹介。
 
 木材研究と地場産業支援と題して、77年間の歴史ある試験場の取り組みについて解説され
ました。

 「座り心地の良い椅子の研究開発」、「未利用木質資源の有効利用」、「家具販売支援システム
の研究開発」、「高齢者・個別ニーズに対応した椅子の開発」などを紹介。
 
 未利用木質資源としてのWPCがJR岐阜駅の二階部分ウッドデッキに使用してる事例などを交え
ながら説明されました。


 そのほか、「腰痛者にやさしい椅子」~スライド&ロールタイプ~についても、予想外の発想を
説明されました。
 研究項目によっては企業だけでなく、大学も含めて研究開発に努めておられました。


 また資源立地型の飛騨の家具についても詳しく解説されました。

 飛騨家具の特徴は「曲げ木技術」と「ロクロ技術」、全国の家具生産地の中で、愛知・大阪に次
いで、全国三位の生産量を誇る。

 しかも木製の椅子(脚物)だけで見れば、54企業で全国一の出荷額(年間200億円越え)。
椅子だけでなくドア生産も多い。

 「国産家具」というブランドで「安全・安心・環境」という点に配慮した家具を売り込む。全国の国産
家具認定事業者59社中、岐阜県内の業者は10社が認定を受けている。

 

 飛騨の家具にはナラ、ブナ、クルミ、サクラ、カエデ、タモなどが利用されているが、その多くは
外国産材。 国産材としてはスギ、カラマツ、ミズナラ、コナラ、ブナ、クルミ、クリが利用されて
いるのが現状。
 コナラは木材が硬いため、脚材に使用さると利点がある。

 飛騨産業では柔らかいスギの弱点を補う圧縮材利用で、曲げ加工をした部材を生産している。



 「飛騨の家具」をブランド化し、差別的優位性に向けるために「国産家具」だけでなく、
飛騨の家具』ブランドの認証を実施し、その国内外に向けた販売戦略についても紹介
して下さいました。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。