い実(以下黄色い実)の個体が生えていますので、日当たりによって実の色が違うと
いうよりは、個体差、つまり黄色い実をつける系統と、赤い実をつける系統があると
いうことのようです。中には色が中間的なものもありました。
黄色い実のものが熟すと赤くなる可能性もありますが、1ヶ月たっても黄色は黄色の
ままです。私が見た範囲では、2本ほど黄色い個体があるようです。実はアカデミー
の演習林でも1個体黄色い実のタマミズキをみつけました。
タマミズキはモチノキ属の植物で、平凡社の「日本の野生植物」によれば、23種のう
ち、3種を除く20種が赤い実をつける樹木です。その他の図鑑も参考にすると、その
うちソヨゴ・モチノキ・ウメモドキに、黄色い実の品種が記載されています。クロガ
ネモチにも黄色い実をつけるものがあるとされています。タマミズキに関しては黄色
い実をつけるとの記述はないようです。
しかし、タマミズキのように、ほかのモチノキ属の植物でも、知られていないだけで、
案外黄色い実をつけるものがありそうです。
この時期についている実が赤いのは、鳥に食べてもらうためとされています。
赤い実は鳥から見て目立つためなのですね。逆に黄色い実は目立たないか、熟して
いないように見えるので、適応的でないため、あまり見られないのかもしれません。
黄色い実がまずそうかどうかは、鳥に聞いてみなくてはわかりませんが・・・。
ところで黄色い実をつけるタマミズキは珍しいのでしょうか? これを検証するのは
なかなか難しそうです。大学や博物館の標本庫で標本を片っ端からチェックして、黄
色い実のついている個体がどれだけあるのか調べることもできますが、黄色い個体は
目立つので、余計に採集されている可能性もあります。
大まかに、他の地域でもオレンジ色の実のタマミズキがみつかっているのか、インタ
ーネット上のブログを検索して探してみました。
その結果、福岡県添田町で1ヶ所、広島市で5ヶ所、お隣の岩国市で1ヶ所、奈良
県の吉野郡で1ヶ所、タマミズキの黄色い個体が報告(?)されています。
冬に赤い実が目立つ大木のタマミズキは人気の樹木みたいですが、その中でも黄色
い個体は目立つせいか、見つけた方はみな喜んでいるようです。私もそうでしたが。
広島に黄色い実をつける個体が多いのはなぜなのか、はたまた黄色い実をつけている
個体はそこいらに生えているのにみな気づいていないだけなのか、考え出すととまり
ませんね。こんなことが気になる方は、ぜひ森林文化アカデミーへ!