アカデミーの学生は、2年生になるとそれぞれ課題研究に取り組みます。
私のテーマは「山里の暮らしの智恵の伝承」です。
その一環として、地蜂…「へぼ」を取り上げました。
「へぼ」とは地蜂…クロスズメバチとシダクロスズメバチのこと。
岐阜や長野などの内陸県を中心に、こうした地蜂を追って巣を獲る習俗や、
飼って増やす技術と、食する文化があります。
(へぼの詳細については、平成24年8月1日岐阜県山林協会発行の
『森林のたより8月号』通巻第707号に、過去に「森の聞き書き甲子園」
に参加された方が東白川の名人に取材した秀逸な聞き書き作品が掲載されて
いますので、ぜひご参照ください。)
私が追求したいのは、地蜂の生態についての研究とか、捕獲術のマニュアル化
とか、文化的考察といったことではありません。
私自身がそれを体得し、その文化の総体としての「へぼ」を、次の世代に伝承
できるようになる…ということです。
きっと長い年月と熟練が必要でしょう。
ですからこの課題研究は、その序章となればよいのです。
この日も、名人たちにお供して、県内某所の山中へ出かけました。
飼育するための捕獲用巣箱に収まり切らなかったので、1段おすそ分けをいた
だきました。蜂の子がぎっしり…
家に帰ってさっそく調理…
へぼめし、絶品です。
子どもたちに食べさせると、「また獲ってきて!」と笑顔。
糧を携えて家路に着く歓び…
サラリーマン生活では味わうことの無かった感覚。
初めての達成感と充実感を知りました。
こんな山里の豊かな暮らしに憧れる方は、ぜひ山村づくり講座へ。
山村づくり講座2年 ヤマダ