クリエーター科の1年生が集材現場の見学を行いました。
昨年度から、
中部森林管理局とアカデミー並びに森林研究所との間で
連携強化を進めており、 その一環でアカデミーの授業の中で国有林の事業現場の
見学を行っています。
案内して頂いたのは、
中部森林管理局森林技術・支援センターの井上様と、
岐阜森林管理署の柴山様です。
見学したのは、架線集材と作業道開設の現場です。
架線集材の見学の様子を報告したいと思います。
現場は下呂の椹谷の国有林です。
あいにくの雨で集材している光景は見ることが出来ませんでしたが、
架線の索張りの様子は観察することが出来ました
。
集材機です。2胴+エンドレスドラムが1つです。
索張り方法はエンドレスタイラー式で、
主索は22mm、荷上げ索は12mm、エンドレス索は10mmです。
先日、クリエーター科1年生も参加して集材架線を
演習林内で設置しましたが、その時は主索12mm、荷上げ、エンドレス索8mm
という小規模なエンドレスタイラー式ですので、
とても規模な大きな印象を受けました。
架線集材は設置コストが高いため、
集材量が稼げる皆伐で使われるが多いですが、
この現場では、間伐作業でした。
先柱の方角です。
ガスがかかっていましたが、間伐した後の様子を見ることが出来ました。
国有林の現場は傾斜が急な箇所が多く、
今でも架線集材を実施しているところがあります。
架線集材の技術が失われつつある中、
国有林では研修等を実施して、技術の継承も行っているとのことでした。
椹谷といことで、椹の出材もありました。木曽五木の一つです。
なかなか出材の現場を見ることが無かったので、
貴重な経験でした。
軽くて水に強いので、お櫃やこけら葺きに使われますが、
需要に変動があること、構造材などでは流通していないことから、
とても材価が安いとのことです。
そのほか、国有林の材の売り方や採材の方法などについても
教えて頂きました。
材の販売については、システム販売といって、
市場でセリにかけるのではなく、現場で仕分けを行い、
直接、工場に納入する方法を採用していました。
架線の現場もさることながら、
材の販売や出材の契約方法について、民有林とは異なる仕事の形態も
知ることが出来ました。
中部森林管理局の柴山様、井上様ありがとうございました。