2012年3月5日月曜日

事件です。(自力建設2011)

先輩達の課題研究発表が終わり、3日ぶりの作業です。

そんな今日はめっちゃええ天気。

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もう春やなーとのんきなこと言ってたら、棟梁に「明日の最高気温は5度。そして、雨」と言われてしまいました。

もう3月ですよ?

美濃に春は来ないのか?

そんなことを考えながらも作業は進みます。


本日は階段の踏み板にオスモを塗るところから始まりました。

乾かすために厚さ30mmの板を立てて並べてます。

みなさんもお気づきだと思います。

僕達もわかってます。

でも接地部分は少ないに越したことはないのです。

でも・・・

やっぱり・・・

案の定ドミノ倒し。

並べなおして気をつけていましたが、やっぱりもう一度倒し・・・

さらには直しながらもう一回。

周りは良く見て行動しましょう。


次は屋根です。

屋根の上でも事件は起こっています。

実は施工不良による雨漏りが発覚。

いろいろごまかし・・・ではなく、残された時間のことも考え現実的な手法を模索。

ろくな考えは浮かばず、やりなおしが決定。

急遽ツインカーボをはずして垂木の位置も調整。


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最後はエンジニア科の先輩Oくんも参加してくれて、なんとか終了ー!!

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そんなことがあった屋根の上。

今日はものづくりの先輩Hさんとわざわざ岩手から来てくださいましたお友達さんにもあがっていただきました。

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ハイテンションなお友達さんと怖がるHさん。

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こんなことになるとは思ってもみなかったでしょう、Hさんにとっては事件ですね。

無理やりこじつけで、今日もおしまい。


記:堤(木造建築講座1年)


2012年3月2日金曜日

施業プランナー養成基礎研修 終了 その2

岐阜県の森林整備の要となる
「施業プランナー」養成基礎研修の研修実績発表&終了式が開催されましたので、その実績発表会の内容の一部を紹介します。

な、施業プランナーは平成24年度から資格制度となることが決まっております。岐阜県では本年度は基礎研修16日間に18人の参加者が、ステップアップ研修9日間に14人の方が参加されて、旅立たれました。


最初に、施業プランナーで一心同体となるフォレスター候補者たちと基礎研修終了者によります記念撮影です。修了書を持っているのが基礎研修終了者、持っていないのがフォレスター候補者のみなさんです。

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発表は人によって段階がまちまちですが、基本的に施業提案するまでの森林簿データ整理や現地踏査、そして提案するための地域座談会までが第一段階。
次に所有者立ち会いの下の森林境界確定、測量、林分調査までが第二段階。以下は複雑なので簡単にまとめると、施業、作業道があれば線形設定や開設、木材搬出、販売、収益所有者還元が第三段階。
そして最後に重要なのが、PDCA回路を回転させるための日報管理や工程管理の見直し、改善などが第四段階です。

さて、具体的な発表の事例です。まずは図面上に人工林の状況を記します。
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次に路網計画です。所有者に提案する前に、人工林の利用間伐を説明するため路網計画をつくります。
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続いて、間伐などを実施して、「10年後に森林がどれほどの蓄積なるのか?」などを所有者に確認できるような予想表も作成しました。
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この写真は地域座談会の風景です。こうした地道な活動で、森林整備する意欲に火がつけば、飛躍的に森林整備が進みます。
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次に、現地で所有者立ち会いの下、森林境界を確定してゆきます。
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ここで他の地区の事例を見ましょう。
発表しているのは岐阜県森林公社の坂本さんです。

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同じように人工林を年齢(齢級)で塗り分けて、そこに路網線形を記入しています。
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森林組合の人と一緒になって、計画づくりをして、座談会の臨んでいます。
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写真などで仕事の状況を記録し、作業に使った機械など工程を見えるようにすれば、森林所有者も仕事に納得してくれます。
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将来、この森林がどのような成長をして行くのかも、こうした図表現すれば所有者理解が得られやすくなります。
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こうした活動によって
(1)山に関心の無かった森林所有者の意識に変革が見られた。
(2)分収造林契約の契約期間延長手続きに所有者の理解が得やすくなった。
(3)集約化したことで小規模な森林も整備できるようになった。
(4)集約化によって、隣接する民有林に作業道を通すことができた。
(5)作業道管理者や市役所との協議によって、残土処理もスムーズになった。
など、提案型集約化施業は大変な作業ですが、得られるものも大きいものがあります

また、発表者によっては作業道脇に集積した丸太をテープで区分し、ピンクのテープには森林所有者名を、黄色いテープには木材の搬送先をしるして、作業員との連絡合理化を図った事例もありました。
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発表が終わるたびに、参加者から多くの質問が出て、なかなか予定通りに進みませんでしたが、最終講評として森林文化アカデミーの横井先生、杉本先生、森林整備課の池戸技術課長補佐から、暖かいお言葉を頂きました。
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最後には、県庁森林整備課の高井課長さんから、ねぎらいの言葉と今後への期待のお言葉を頂き、5月からの研修を終了したのです。
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みなさま、研修生も普及員さんも本当にご苦労さまでした。
また、この研修に講師として指導して下さった先生方、現地でお世話になりましたみなさま、陰ながらご支援頂きました森林整備課の皆様、そして私が個人的に大変お世話になりました森林整備課技術支援室の下野俊彦さんに、感謝申し上げます。

さて、平成24年度はこの研修も、更なるパワーアップをします。今後ともみなさまのご協力とご参加を期待しています。

ジリこと川尻秀樹の報告でした。













2012年3月1日木曜日

国や県が今後の森林整備推進の要と位置づけており、
  国の「森林・林業再生プラン」でも目玉となっている「施業プランナー」
 平成23年5月20日~平成24年2月29日まで、合計16回+自主研修が実施された岐阜県の「施業プランナー養成基礎研修」が終了しました。
  18名の研修生のみなさま、“ご苦労様でした。”


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 研修内容は(1)提案型施業、(2)プレゼン点ーション、(3)所有者への説明方法、(4)森林の境界明確化、(5)現況調査の方法、(6)目標林型と選木方法、(7)パソコンによる林分予測(シルブの森利用)、(8)林内路網線形踏査、(9)路網管理におけるGPS利用、(10)経営計画手法、(11)生産管理・工程管理方法、(12)効果的な販売方法、(13)進捗管理とコスト、(14)補助金の算定方法、(15)効率的な組織運営、(16)安全管理、(17)事業計画発表、(18)実績発表など、まだ書ききれないほど多岐にわたっています。

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 今回は最終発表会です。自分たちが約9ヶ月間に事業計画して、どのような施業集約化、路網整備、伐採計画などを立てることができたのかを発表しました。

 一事例を紹介すると、林業に参入したばかりの建設業協会と森林組合による林建協同事業体では、集約化、計画づくり、利用間伐、木材搬出、丸太仕分けなどの実施などの報告がありました。

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 山では中間土場を設定して、そこに県森林組合連合会の方に来てもらって、丸太の仕分け指導を受けながら、木材が少しでも高く売れて森林所有者に返還できるような努力もしていました。

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 凍裂木(凍み割れ)はパルプ材に仕分けして、出荷したことで市場での平均単価下落を防いだ。

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 仕分けした木材の販売はこのようになったようです。

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 こうした目に見える、つまり「見える化」が林業の現場ではなされていなかったし、森林所有者の立場に立って木材を販売する視点もプランナーならではです。

 次回は、この続きを報告します。

とにかく18人の研修生の皆様、そしてご講義(厚誼)と実習指導して下さいました多くの先生方に、深く感謝致します。有り難うございました。

 報告、ジリこと川尻秀樹でした。




2012年2月29日水曜日

こんなんなってました14_2

タマミズキの続きです。調べたタマミズキは、並んで赤い実の個体とオレンジ色っぽ
い実(以下黄色い実)の個体が生えていますので、日当たりによって実の色が違うと
いうよりは、個体差、つまり黄色い実をつける系統と、赤い実をつける系統があると
いうことのようです。中には色が中間的なものもありました。

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黄色い実のものが熟すと赤くなる可能性もありますが、1ヶ月たっても黄色は黄色の
ままです。私が見た範囲では、2本ほど黄色い個体があるようです。実はアカデミー
の演習林でも1個体黄色い実のタマミズキをみつけました。

タマミズキはモチノキ属の植物で、平凡社の「日本の野生植物」によれば、23種のう
ち、3種を除く20種が赤い実をつける樹木です。その他の図鑑も参考にすると、その
うちソヨゴ・モチノキ・ウメモドキに、黄色い実の品種が記載されています。クロガ
ネモチにも黄色い実をつけるものがあるとされています。タマミズキに関しては黄色
い実をつけるとの記述はないようです。

しかし、タマミズキのように、ほかのモチノキ属の植物でも、知られていないだけで、
案外黄色い実をつけるものがありそうです。

この時期についている実が赤いのは、鳥に食べてもらうためとされています。
赤い実は鳥から見て目立つためなのですね。逆に黄色い実は目立たないか、熟して
いないように見えるので、適応的でないため、あまり見られないのかもしれません。
黄色い実がまずそうかどうかは、鳥に聞いてみなくてはわかりませんが・・・。

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ところで黄色い実をつけるタマミズキは珍しいのでしょうか? これを検証するのは
なかなか難しそうです。大学や博物館の標本庫で標本を片っ端からチェックして、黄
色い実のついている個体がどれだけあるのか調べることもできますが、黄色い個体は
目立つので、余計に採集されている可能性もあります。

大まかに、他の地域でもオレンジ色の実のタマミズキがみつかっているのか、インタ
ーネット上のブログを検索して探してみました。

その結果、福岡県添田町で1ヶ所、広島市で5ヶ所、お隣の岩国市で1ヶ所、奈良
県の吉野郡で1ヶ所、タマミズキの黄色い個体が報告(?)されています。
冬に赤い実が目立つ大木のタマミズキは人気の樹木みたいですが、その中でも黄色
い個体は目立つせいか、見つけた方はみな喜んでいるようです。私もそうでしたが。

広島に黄色い実をつける個体が多いのはなぜなのか、はたまた黄色い実をつけている
個体はそこいらに生えているのにみな気づいていないだけなのか、考え出すととまり
ませんね。こんなことが気になる方は、ぜひ森林文化アカデミーへ!

こんなんなってました14_1

今の季節、花をつけている樹木は珍しいですね。かわりに実をつけていて、
遠くから見ても目立つ木はあります。長良川沿いの道路から山を振り返る
と、常緑樹と落葉樹の入り交じった山に、赤とオレンジの木がポツンポツ
ンと生えています(写真黄色矢印)。

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学生には「あれはタマミズキといってね、赤い実をつけるのでこの時期よく
目立つ・・」と説明するところですが、よく見ると何やらオレンジ色の木も
あります。これはタマミズキではないのか、なんなのだ・・と思い、確かめ
てみることにしました。

急斜面を滑り落ちて日頃の運動不足を呪いながら、えっちらおっちら登って
いくと、雪のまだ残る地面に枝ごと実が落ちてました。雪と風にやられたよ
うです。それを見ると、赤もオレンジも両方タマミズキだったようです。
写真左が普通のタマミズキ、右が遠くから見えていたオレンジ色の正体、つ
まり黄色っぽい色の実をつけたタマミズキでした。

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斜面を見上げてみると、岩にへばりつくようにして生えているタマミズキが
何本か目に入りました。どうやら谷の真ん中はチャートの岩が崩れてきて表
層の地面が不安定なので(私は礫でこけまくりました)、定着できないよう
です。岩盤と土の境目あたりなら、安心して大きくなることができるのでは
ないでしょうか。

今の季節、そこかしこにタマミズキが見られますが、遠くから見て生育地と
地形に注目してみると、面白そうです。

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2012年2月28日火曜日

「つなぐ人フォーラム」で学生が発表してきました(2)

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郡上市明宝地区で「栃尾里山倶楽部」の活動に張りついて課題研究をまとめた小林謙一さん
��IP研究会)の報告をもとに「里山から考える「日本型エコビレッジ」」と題した45分セッションを
実施しました。

世界的にも注目されているエコビレッジやSATOYAMAのキーワードですが、地域の主体的な
動きを精密に観察しながら、都市住民の参加者や集落支援員など外部人材の「つながりの場」
づくりのポイントを明らかにし、里山のエコビレッジ化への基本的視点や仕組みづくりを提案した
内容が関心を集めました。

今回は、全国で里山再生や農的暮らしを実践する仲間との情報交換やネットワークができた他、
企業の社会貢献担当者・市民活動を発信するメディア関係者・リオ+20地球サミットに向けて日
本の取り組みを世界へ発信していこうとするNGO関係者とも接点や関心共有ができ、「つなぐ人
フォーラム」ならではの新たな「つなぐの種」があちこちで生まれ、学生達も大いに刺激を受けた
ようです。

��つなぐ人フォーラム実行委員/山村づくり講座教員 嵯峨創平)


つなぐ人フォーラムで 学生が発表してきました。

自然と人、モノと人、人と人をつなぐプロが全国から集まり繋がり合う
「つなぐ人フォーラム(会場は山梨県北杜市)」に「森と人をつなぐがっこう」
の代表として学生と一緒に参加してきました。
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初日は、毎年恒例の「つながり」をテーマとした事例発表を
3グループ同時並行に発表していく10分間プレゼンテーションを実施。

30本以上あるプロの発表に混ざり、アカデミーからは、課題研究で
「おやじの会と自然体験指導者をつなぐ」ことをテーマに活動をした
新津君と、おなじく課題研究で「絵本とインタープリテーションをつなぐ」
活動をした西岡さんがそれぞれ発表してきました。

プロの「つなぐ人」を前に、堂々としかも10分間という短い時間に
自らの研究をコンパクトにまとめて発表し、テーマと聴衆をしっかりと
「つないで」いました。
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それぞれのテーマについて、プロの目にも斬新に映ったらしく、
発表後も学生と意見交換をしている姿も見受けられました。

アカデミーの学生たちがこうして世の中に自分の意見や活動の成果を
発信していく姿を見るのはとてもうれしいものですね。

��環境教育・インタープリテーション研究会講師 萩原裕作)